私は 「生活する為の そば屋にはならないぞ」 と心に誓って…
「蕎麦打ち」の道に入りました。
それは私が思い描く 理想のそば を求め続ける道 でもあります。
まず
そばの持つ 甘味を 最大限に引き出すこと。
そばの持つ 歯ごたえを しっかりと打ち出すこと。
この二点です。そばの香りは 玄そばの持つものであって、打ち手の力ではどうすることもできません。
しかし、甘味、歯ごたえは、水加減、木鉢における揉み加減で、如何様にも変化します。
この二点を最良に引き出すことが、蕎麦打ちの「技」である。と考えています。
甘味と歯ごたえ
この二点を追う中で、誕生したのが、まさしく 「発芽そば」 です。
そばの あらた月 になると
いつも そばの締まりの速さに打ちのめされる
そばを打つ「型」が、私の体に 刻み込まれていない事
新そばを自在に扱える「技」にまで 至っていない事
自分のそば打ちの可能性を、求めての
正に
あらた月 である
大西打切